お盆と正月は、家族が揃います。 名古屋で暮らす娘夫婦と、東京で暮らす息子が戻ってきます。 家族が揃うと温泉に行くことが多いです。みんな温泉好きだし、嫁さんも働いているので、こんな時の家事を軽減させてあげたい気持もあるので。
今回は、戸倉上山田温泉の笹屋ホテルです。 建物のいちばん奥にある藍染は、4部屋あり、天皇陛下・皇太子・美空ひばりも宿泊したことのある離れです。 5人でも少し広く感じられる部屋は、庭も眺める事が出来る部屋で落ち着きます。
南側は庭に出る事が出来、この部屋の手前には、もう一部屋あり5人以上でも座れるソファーがあり、テレビもあるので能の晩のサッカーの試合を見ていました。
笹屋ホテルの池は、中央にある建物、豊年虫を取り囲むように長く、鯉もたくさん泳いでいます。縁側から庭に出ると目の前に池があり、横には松林が続いています。
食事は、先付が葉月の彩りで、6種、冷たい器のトマトカクテルはサッパリして夏には嬉しいです、お造りは、信州造り3品で、シナノユキマス・アユ・モウ一品は何だったか、とにかく、山の中の宿に泊っても海の刺身が出される事が多いのですが、信州は山国なので、川魚のお造りが新鮮です。
早松茸と鱧の吉野仕立て、松茸と鱧の吸い物にジュンサイ・三つ葉が入っていたのですが、吉野仕立ての意味は分かりません。 信州牛の朴葉蒸しは、野菜と信州がはいっていて、箸でも簡単に裂ける柔らかさにビックリ、何処のブイなのか聞くと、料理長に聞いてきてくれ首の部分だとか。梅の甘煮は、その通りで甘く煮た梅です、甘い梅なのに見た瞬間、唾が出てきました。
清涼たき合わせ・鮎の塩焼き・丸茄子のこ゜ま風味と料理が続き、この後は信州産のこしひかり・味噌汁・漬物そして水菓子は、西瓜・葡萄・桃のプリンでした。
チェックアウトの前に、コンシュルツの矢島さんに登録有形文化財の豊年虫を案内して貰いました。 たしか4度目の案内になると思いますが、何度でも見たくなる豊年虫です。
今回は、2部屋を案内して頂いたのですが、最初の部屋は、こちらも天皇陛下が宿泊されたことのある部屋になります。決して広くはないのですが本格的数寄屋造りの部屋で、それぞれ造りの違う部屋が豊年虫には8部屋あります。どのややも人気があり日本建築の良さを感じ取れ、情緒あふれる心やすらぐ静寂な空間がそこにあります。
この豊年虫の名前の由来は、志賀直哉が1週間ほど笹屋に宿泊したときに執筆した短編の豊年虫にあります。豊年虫とは、このあたりで、かげろうの事をそう呼ぶようです。