数年前迄、京都には毎年、数度出かけていました。 エクステリアをしている同業社の友人もいるし、エクステリアアイテムとして欠かせないディーズガーデンもあるので良く出かけていましす。
京都に行くと「おばんざい」と言う言葉を聞きますが、地元の人は、おばんざいのお店にはあまり出かけて行っていないようです。 良く聞いていても、実際にどんな料理なのかは、よく分からずに居たのですが、言葉の響きがいかにも京都らしく感じられて機会があれば是非行ってみたいと思っていた、おばんざい店。
余志屋は、分かり易く丁寧に、読めば自分でも出来るかなとおもえてしまう、「京都旬のおばんざい」という本を出していて、ここで食べた料理も紹介されているのでアマゾンで購入して大切に読ませてもらっています。
鴨川沿いの先斗町にある、うまいもんや「余志屋」 カンターに7人掛けで1階には10人程の小さなお店で、2階もあるようですが、良く分かりません。 カンターに腰を下ろし、目の前で調理様子を見る事が出来るので、見ていると手際の良さに驚かされました。 予約がなかなか取れない余志屋、おまかせでお願いしましたが、2品は好きな料理を頼めて、後はおまかせです。 私が行った時には、殆どが近くの人のようで舞妓さんも居ました。 常連さんで賑わうお店は、何故か良いお店に思えます。
最初は、お造りが出てきました。5品のお造りです、どれも美味しい
おばんざいの基本は、だしと食材ではないでしょうか。 余志屋では、だしを取るのに日高昆布・羅臼昆布・真んぶが使われ、鰹節・宗田節・さば節・うるめ節・むろ節を料理に合わせて使いたい昆布と鰹節を丁寧に使うことが、おばんざいを美味しくする秘訣なんだと思います。
「湯葉と生麩の野菜あんかけ」2品は選べるので、こちらをお願いしました。色鮮やかな京野菜や生麩、生湯葉が一緒になり、だしの旨味が詰まったあんをたっぱり掛けたおばんざいです。
おばんざいは母の味、関東でいうお惣菜のようなもののようです。
海から離れた京都の街では昔、野菜が食生活の中心で盆地特有の気候風土と良質の豊富な水によりいろんな野菜が根付き京野菜が育つようになりました。加茂茄子・金時人参・つくね芋・くわい・万願寺唐辛子・九条ねぎ・海老芋・聖護院かぶら・堀川牛蒡・百合根・山椒の実・木の芽・水菜・壬生菜・菊菜・聖護院大などで京都に行くと錦市場で京野菜を買って変える事もあります。 つるや の売り場には京野菜のコーナーもありますね。
「鴨まんじゅう」鴨まんじゅうは京料理伝統的な料理のひとつで、ジャガイモと長芋で鴨肉をミンチにして塩気のないあられを砕いて包む、葛粉あんにして掛けしょうが汁を絞り針しょうがをのせる。
「鴨ロース」いかにも京都らしく感じる鴨料理。 合鴨の鮮やかな赤身で肉厚なものが選ばれ調理された鴨ロースは、余志屋の定番メニューのひとつです。
「八幡巻き」京都の八幡市から流通した牛蒡を、脂ののった鰻で巻いた京都で生まれた料理で、牛蒡の香りと鰻の旨味がよくあった料理です。
「だし巻き卵」カンターに居る目の前で手際よく焼かれた、だし巻き卵はふわっと口当たりが良くやさしい味のだし巻き卵です。
「貝柱のフライ」と「焼きナス」
余志屋の旬の魚介で鱧・ぐじ・あなご・飯蛸・赤貝・鯛の白子・鯛の子・くもこ(真鱈の雄の精巣)、よこわ(本マグロの若魚)
京都は良質の水が豊富にあるので、生麩・生湯葉・豆腐がとても美味しいです、素材だけでも味の違いがわかります。
「鰻の釜めし」釜で炊く御飯のは、米1に対して水も1が基本です。 強火で6~7分して噴き出してきたら弱火にして約10分最後に2~3分強火で底におこげを作る、火を止めて10分程そのまま蒸らすと美味しいごはんが炊けます。鰻と錦糸卵に山椒の葉。
「黒糖シャーベット」デザートでは黒糖のコクのある甘みとシャリシャリした氷の触感がたまらない喉越しのよいスッキリした黒糖シャーベットです。
先斗町の狭い路地をさらに細い路地の先に余志屋があります、舞妓さんが、おこぼ(下駄)の音を心地よい感じに響かせて歩いていそうな路地で分かりづらいかも知れません、料理が美味しのは当然ですが、調理の手際良さに驚くお店です。
京都の三条・四条の間ぐらいの場所に「おせん」という、おばんざいのお店はオークラホテルに宿泊した時に勧められたお店で、行った時にはオープンして間もない時で、お酒が飲めませんが良いですかと聞くと、快くどうぞと入店させてくれたお店で、おばんざいを楽しむ事が出来るお店です。