タグ: 樹勢回復
樹木医
林業笠原造園㈱には2名の樹木医がいます。先日樹木医長野支部研修会に行ってきたそうなので、改めて樹木医について考えました。普段あまりに身近にいすぎて深く考えたことがなかったのですが、樹木医が身近にいていつでも相談できることで、安心して樹木に関わる仕事ができます。まず、樹木医とは天然記念物のような巨樹・名木から街路樹や庭木などの身近な樹木まで痛んだり病気になった樹木の診断と樹勢回復さらには、樹病の予防や後継樹の保護育成などに携わる専門家と記載がありました。また、樹木医の試験を受けるためには、業務経験(樹木の保護・管理・樹勢回復などに関する研究あるいは実務に従事)を通算して7年以上必要で樹木医補の場合は認定後の業務経験が1年以上であることが必要だそうです。合格率は20%程度でかなり狭き門です。また、樹木医になったあとはまた経験や勉強を続けていて、常に新しいことにもアンテナをはり日々努力しています。
林笠の樹木医も市町村からの依頼で数多くの診断・治療・保護をしています。また、樹勢回復の治療の際は他の樹木医も集めて、公開研修をして広く治療の現場を見せることでお互いに知識を高め、たくさんの樹木を助けようと日々努力しています。昨年の夏にインターシップできた女子学生さんは高校生のころから樹木医を目指していたそうで、今年の4月には新入社員として当社に入社することが決まりました。きっと彼女もたくさんの樹木を助ける樹木医なると期待しています。
私たちの仕事
トレドは林業笠原造園株式会社のエクステリア事業部です。エクステリアに関するブログを載せていることが多いですが、私たちの仲間は色々な分野で働いています。公共事業では国道の緑地管理をはじめ様々な造園に関わる事業を、天然記念物や保存樹木の樹勢回復、公園工事・スキー場のガーデン計画や施工・運動場の芝生整備・幼稚園や保育ではチューリップの球根の植え方の指導をしたり、メカニックサービスセンターでは、農機具やチェーンソーなどの修理・整備・販売も行っています。トレドでは新しいオリジナル商品を提案・また樹木医が常に新しい植栽方法や新しい樹木を研修してくるので、お客様に喜ばれるお庭造り・エクステリアをご提案できるよう日々進化できるように頑張っています。
街のどこかで「林笠・Rinkasa」の仲間に出会ったらお声をかけてくださいね。
高山村の水中のシダレ桜で樹勢回復研修
当社で以前から力を入れている菌根菌による樹勢回復ですが、今回は昨年から行っている高山村の五代桜の中の「水中のシダレ桜」で研修を兼ねて樹勢回復作業を行いました。当社の樹木医の他に、東京・佐賀・静岡・兵庫などから樹木医が参加して、今回も小川先生がおみえになりました。長野県上高井郡高山村にある「水中のシダレ桜」は推定樹齢270年(江戸時代、寛保2年の水害の後に鹿島神社を建てた際に植えたサクラと言われている)樹高22m、幹周り4mの桜の大樹は、映画「北の零年」の冒頭のシーンにも使われたことで有名です。
以前は幹の周りにワラを敷いたりしていたようですが、10年前の考えとは大きく違い、ワラは腐る原因のため敷かないし、炭も径5mmの物を埋めないと意味がない、穴にウレタンを入れたりせず、根を大事にして肥料などの栄養を与えるなどなど、保護の方法が変わっているそうです。樹木医の方々は研究や実証をしながら、国や県の記念物や指定樹木を守るため日夜研究を重ねています。
城山公園のヒマラヤスギ
長野市内で最も古い公園の「城山公園」です。
1900年に大正天皇が皇太子の時のご成婚記念として整備されたそうです。
今から約119年も前になるんですね。
城山公園の再整備事業として、周辺の整備、公園の整備・信濃美術館の改築が行われるそうです。
私が小さい頃は、噴水や花時計・売店もあってよく両親に連れられて、遊んでいた場所です。
動物園に行って城山公園で休憩する。そんなことを思い出しました。
その中のシンボルツリーでもあるヒマラヤスギ。
ずっとその場所にあって、私たちを見下ろしていたんですね。
夏の暑いときは日陰となり、秋から冬にかけて松ぼっくりを拾ったり・・・
杉なのに松ぼっくり??
ヒマラヤスギは松の一種なので実がなるそうです。
その松ぼっくりは、先端だけまとまって落ちて薔薇状になっていることから
「シダーローズ」と言われているそうです。
そんな城山公園ですが再整備事業として、周辺の整備、公園の整備・信濃美術館の改築が
行われるそうです。
城山公園に行かなくなってからずいぶんとたちますが、当社でヒマラヤスギの樹勢回復を
行ったことや、半分以上が伐採されると聞いて、時代の流れを感じ少し寂しくなりました。
公園が新しくなったら、樹勢回復して残されたヒマラヤスギに会いに行こうと思います。